甘く、優しく、ときには苦く

「お願いします!」

「うわぁ!!」

携帯を押し付けて去っていく里子さん。


「ちょっと待ってください!」

「すいません。わたし、今から用あるんです。」


里子さんは、ぺこっと頭をさげて疾風のごとく消えた。


うそだろ・・・
本当に、行かないといけないのか?

今は、本当に嫌なんだけど。


でも、なんで俺・・・・
こんなに嫌なんだろう?


俺、あのとき確かにうれしかった。
夢かと思った。

だって、俺も・・・・
多分だけど、彼女に惹かれていたから。
彼女の笑顔にいつも元気をもらって癒されて
彼女を見ていると心がなごんで
一緒にいたいと思っていたから。

なのに、どうして認めたくないんだ?
彼女が本気だということを。


自分で自分がわからない・・・・




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