甘く、優しく、ときには苦く
「行く、か・・・・。」
ちゃんと、向き合わないといけないと
思っていた。
彼女と話さないと、と。
そうしたら、気持ちの整理がつくかもしれないしな。
俺はとりあえず医局にもどった。
「原成先生。」
「お~樹ちゃん!」
「俺、ちょっと出てきてもいいですか?
すぐ帰ってきます。
まだ、仕事残ってるし。」
「うん、りょーかい。」
原成先生は、こうなることがわかっていたように微笑んだ。
なんか、負けた気分だ。
「じゃあ、行ってきます。」
「行ってらっしゃい。
自分に、嘘はつくなよ。」
「え・・・?」
バタン
意味深な笑みを浮かべたまま扉がしまった。