甘く、優しく、ときには苦く
「こんばんは。」
部屋の扉を開けて俺を何とも言えない顔で見つめる彼女。
どうしたらいいかわからず、とりあえず挨拶してみた。
「あ、こ・・・こんばんは。
どうぞ。中へ。」
「ありがとうございます。」
鈴村 陽菜の部屋に招きいれられる。
女性の部屋に入るの、何年ぶりだろう?
大学のときや、新任のとき、何回か連れ込まれそうになったことはあったけど。
それに、まえにここに来た時は、玄関までだったし。
「すいません、部屋汚くて。」
「いえ、全然・・・
俺の部屋の方が汚い、というか・・・」
むしろ、きれいだと思う。
それになんだか良いにおいがする。
女性の部屋って感じだな。
「ふふっ」
彼女が、前みたいに笑うから
俺も自然と笑顔になれた。
「あ、そうだ・・・
携帯、渡しておきます。」
「ありがとうございます。
アイスカフェオレ、入れますね。」
「すいません。」