九我刑事の事件ノート【殺意のホテル】



「一条と双葉、そして、四井は、金のためにホテルを潰して新しく病院を建てようとしたのよ」


五家宝の視線が向けられ、四井は息を詰まらせた。



「しかも一条と四井は、母が自殺した現場を見ていたのよ。

自ら飛び降りる、その、瞬間を」



「あ、あの時はきちんと救急車を呼んだじゃないか!」



「許せないのはその後よ!!」


涙に、声を裏返しながらも五家宝は語る。



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