一年間の片思い
『1‐3 橋本 つばき』
『はい』
ソプラノくらいの声が体育館に響き渡った
その瞬間、周りがザワザワし始め
俺もなんとなく声がした方を見た
その時既に俺は彼女に恋したんだと思う
透き通るほどのきめ細かい色白の肌
パッチリとした二重で大きな瞳
クリンと反り返ったまつげ
鼻筋がスーと通った鼻
栗色のウェーブを描いた長い髪
身長は少し小さく華奢な体
何もかもが男心をくすぐるような女の子が立っていた
それが、君との出会い。
そして俺の長い長い一年間の片思いが始まった