アダルトチルドレン
本当に心底つかれていた…

依存するという事に…

そして杏里は決断した…
「自分自身は病気だ…病院に行こう」

母親が調べて置いてくれていた病院に、予約をし向かった…

もう、なんでも良いからすがれるものにすがりたかった…

自分自身がまさか、こんな病院に行く事になるとわな…と思いながらも病院のドアを開けた…

依存症では大有名な先生だ…

パイプイスと簡易なテーブルに先生と対面した…

「どうしましたか?」
と言われ、杏里は今まで生きてきて辛かった事を全て先生に話した…

先生は杏里の話を全て聞き、こういった…

「今までよく頑張ってきたね…」

そう言われた瞬間、今までの肩の荷が降りたかのように杏里は泣き続けた…

今まで辛かった思いが一瞬にして消えたような気がした…

甘えられる環境に育たなかった私は人に甘えることすら忘れていた…いつも自分が強くいなくてはいけなかった…

子供が物を欲しがるようにワンワンないた…

先生が落ち着いた杏里に言った…

「あなたみたいな人の事を、AC(アダルトチルドレン)と言うんだよ…」

機能不全家庭で育った子供やアルコール依存症の父親を持つ子供に多いらしい…

その名の通り、体は大人になっても、心は子供のまま育ってきてしまったんだ…

よく考えてみると、親に甘えた覚えは子供の頃からあまりなかった…

杏里の家庭ではそう出来る環境がなかったから…

また、そう言う子供の特徴では、物の考え方が白か黒みたいな考え方をしたり、言いたい事を言えない子供が多いらしい…


先生は言った…

「今のその摂食障害を治したいなら、あなたの根本的な辛い、心の中に膿んでしまったものをはきださなきゃ…」


だから先生は、拒食する事を止めなかった…

止めても、根本的なものがなくならなきゃ、いつまでも変わらないからだ…

杏里は救われた気分で週1回のカウンセリングに通う事にした…
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