それぞれの一週間【完】


「はあ…、ねむ。」


ベッドを占領され、私はベッドにもたれ掛かるような形で床に座っている。

私だって朝は弱い。今日は休みだと思ってお昼くらいまで寝ようと思っていたのに…。



口元に手を添えて、欠伸をする私の後ろからは直哉の規則正しい寝息が聞こえてくるだけ。


実に暇である。そして非常に眠たいのですが。ベッドを返せ。




「(ほんと、何しに来たの…?)」



小さく溜め息を吐き出し、手近にあった雑誌や漫画を見て時間を潰す。


が。
そんなのは10分ほどが限界である。



振り返って見てみた直哉は、まだ気持ちよさそうに寝ている。寝るために来たの、この男。

そうだとしたら本気で悲しい。私の家には寝るためだけに来るんだろうか。


あ。やばい、泣きそうだ……。

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