boyshな女の子
ドアの所に立っていたのはいつも俺らの後ろをつけてくる奴そのものだった。
「今まで通り普通に座ってろ」
香奈ちゃんが頷いたのを確認してから視線をストーカー野郎に戻す。
席に案内された奴は俺らの方をチラチラと見ている。
……相変わらずあいつ挙動不審なんだよな。
今日はメガネをかけているせいでいつもより数割不審に見える。
ウェイターさんも警戒心を露わにちょこちょこ男の方を見ていた。
と、そこに丁度運ばれてくる珈琲とケーキセット。
「今は気にしないでデートを楽しもうな?」
「うん……」
香奈ちゃんは不安そうにそわそわしている。
不安というものはそんな簡単に取り除けるもんではないからなぁ……。
それに、いつまでもあいつのことを野放しにしとくわけにはいかない。
(どうしたもんかねぇ………)
目の前で美味しそうにケーキを食べる香奈ちゃんを見て、1人思案にふけった。