boyshな女の子





「で、お前のどこが好きかって……何やってんだ!?」

「何って…心臓静めようと思って」



水城が慌てて止めに入る。



「華鈴の場合、止めちゃうから! 心臓止まるから!!!」

「…そうか?」



————数分後



「で、華鈴の好きなとこだよな」

「そこに戻るのか」

「お前が聞いたんだろーが」



そこで考えるような仕草をする水城。



「好きなとこねー…」



俺の顔をマジマジと見る。

いいとこを探してんのか?



「…一緒にいて楽ってとこかな」

「………楽?」



どういうことなんだろう…。



「お前といるとさ、めんどくさくなくていいんだよな。 他の女と違って」

「………水城って本当に女子の前と俺の前とで全然違うよな」

「女って少し冷えた態度で接するだけで煩いんだよ」



前にあったんだよなーと呟く水城。


一体何があったというのか。


俺の顔にそんな疑問が張り付いていたらしく水城が答えてくれる。



「前にいた学校で群がって群がって鬱陶しいから思わず文句言ったら、暴言ととられてさ」

「…何を言ったんだ?」

「そんなたいしたことじゃなかったと思うけどな」



はぐらかす水城。

要するに言いたくない、と。



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