月夜の天使
庭中が炎に包まれる。

伊織がゆっくりと加奈に近づいてくる。

『カナン、お前の鍵はどこだ?』

鍵?

『ミズキの鍵は破壊した。次はカナン、お前の番だ』

ミズキ・・瑞樹の鍵!?

こいつ・・・。

こいつが、瑞樹の封印を解いた!?

グッ!!

「!!!」

く、苦しい・・・。

伊織がアザのある腕一本で加奈の首をつかみ、加奈を高く突き上げる。

加奈は足をバタバタ動かし土の感触を探すが、それも空しく空を切る。

もう、駄目だ・・・。

そう思ったその時。

ザシュッ!!!

スローモーションのように血が飛び散る。

バタン!!

加奈はつかまれていた腕を失い、重力のままに地面にたたきつけられた。

な・・に!?

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