WONTED!!
「君がそれで何をするのかしらないけど、それは俺が貰った方が人が救われる」


男から笑顔は消え、真剣そうな顔をしていたので私は黙って聞いていた。


「俺の名前教えてあげる。日向 夢月(ヒナタ
ムツキ)。通り名は優しき怪盗」


「は?……そんな通り名知らないけど」


私は思い返してみたが心あたりはまったくない。


しかも、通り名は普通英語が使われる。


「……あ」


一つだけ思いあたる人物が頭に浮かび、私は声を漏らした。


「お、思い出した!?」


男は目を輝かせながらそう聞いてきた。


「アレよね…金あるものから奪い、貧しいものを助ける優しき怪盗…」


「そう!それ!!」


「………と言い張るプレテンダー……日本語に直すと、偽善者」


私がそう言うと男は口をヘの字に曲げた。
< 13 / 13 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

君のとなり

総文字数/9,486

青春・友情17ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
それは昔々の物語 二人の少年が一人の青年に救われた。 たったそれだけのはずなのに運命は残酷だった。 もう戻らない日々を想い、ただひたすらに歩き続ける それが間違いでも正解でも止まることはできない……
私の願いはいつも夢の中

総文字数/1

恋愛(その他)1ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
私には計画性というものが全くといっていいほどにない。 それゆえに、夢をもったのは高校3年生の頃だった。 そして、大人に近付くにつれて、私は自分の出生の秘密を知る。 「……幸せになりたいだけなのに」 愛したい。 愛されたい。 20歳の私は闇に堕ちていた。 自分の出生を元にした半分エッセイのフィクションです。 説明下手なところがあるので、よく理解出来ない所があったら教えて下さい(^_^;)

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop