【完】好きじゃないもん!

姫の決断


未瑠SIDE


あっという間に夜は明けて朝になってしまった。

あんまり眠れてないから頭がボーっとする。


「未瑠~。お母さん、もう行くね?」

玄関でばたばたするお母さんを横目で見ながら食パンをかじる。


「OK。いってらっしゃい。」


パタンとドアの閉まる音がして家の中が静まり返る。


ダンスは今日の5時限目。

結局わたしは何がしたいのかよく分からないまま今に至る。


どうしたいの?

って聞かれたら間違いなく付き合いたいって返すと思う。


でもね、直が私のこと好きじゃないのが悲しいの...。

きっと、一生この思いは届かないんだろうな。


< 175 / 239 >

この作品をシェア

pagetop