ピンク色の薄い唇
神谷は、長い髪をかきあげながら握手をした。

「じゃ、仕事はじめるけど。説明は、先輩の
良子さんがやるから」

良子さんは、レジのやり方や接客の仕方を教えていた。

その日から、
なぜかバイトが急に楽しくなった。
なぜだろう?

恋をしたことのない私には不可解な気分。

バイトでとりとめのない話をしながら、私はいつもどおり
ピリピリしている調理場の料理長とたまに大喧嘩。

「ねえ、いつもバイトの後って何やってんの?」
なんとなく神谷に聞いてみた。

「バイトで疲れて寝てるだけですよ」

「あ、そうなんだ。寝てるだけですよなんて、敬語つかうの
やめてくれない?同じ学年だし」

「あ、でも先輩ですから」

「バイトでちょっとくらい早くに勤めてるからって、
先輩って呼ばれるのもくすぐったいわ」

「わかりました」
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