年上ヤクザ
~片桐亮~
俺は今、自分の行動を後悔している。
明菜に婚約破棄を申し込んだ。
すると明菜は俺にキスしようとしてきた。
寸前で俺は手を唇に当てた。
その瞬間、廊下で音がした。
俺は瞬時に思った。
セレナだ。
襖を開けるとやっぱりセレナだった。
泣きそうな顔をして家を出て行った。
俺が追いかけようとすると…
「片桐さん。婚約破棄いやです。」
明菜が俺の手を掴んだ。
「明菜、俺はセレナが好きなんだ。」
「いやぁー。私を見て?」
俺達がしばらく言い合っていると…
「明菜!いい加減にしろ。相手の気持ちを考えろ!
亮くん、分かったよ。」
「橋本さん…。ありがとうございます!」