年上ヤクザ
「あの…貴方は…」
「はい。」
ホストの人は、私に手を差し出した。
「あ、ありがとうございます。」
手をとり、立ち上がった。
「俺…中津修(ナカツシュウ)。ホストクラブの…一応ナンバーワン。」
ホストクラブのナンバーワン?
お母さん達の借金の原因の一つ…。
「ホストなんですね。」
「大丈夫だ。お前に危害はくわえない。」
えっ…?
この人、誰かに似てる。
誰だっけ?
「ほら、こっちだ。」
中津さんは…中津…?
「あっ!」
「どうした?」
「あの…お兄さんって、ヤクザですか?」
「どうしてそれを?」
「いえ…。」
中津さんだ!
どっかで見たと思った。
安心したのも…中津さんに被ったから?