愛して。【完】





水川真梨から、そんなことを言い出すとは思わなかった。




「ちょ、水川真梨、正気?」


「あー、またフルネームで呼んだ~」




フフッと笑って茶化すように言う。




「ほら、呼んでみてよ。“真梨”って」


「えと…ま、真梨?」


「そうそう!じゃ、これからフルネームで呼んだら罰ゲームね」


「え」




固まる俺を綺麗に無視して、「罰ゲーム何にしよっかな」なんて言いながら真梨は部屋を出るのか扉の方へ歩いていく。


俺はそれを見詰めているしか無くて。




「虎太郎とは、いい友達になれそうな気がする」




振り返ってそう言った真梨は、誰よりも綺麗に笑っていた。





【虎太郎side end】






< 309 / 404 >

この作品をシェア

pagetop