大好きなキミへ
「で、カラオケとびだして木下探してたら、ちょうど見かけて。追っかけたら、危ないところで。」

「おれ、かっこよくね?」

三浦くんは、舌をペロリと出してまた笑った。

どうしよう。

また、三浦くんにドキドキしちゃう。

三浦くんだけは絶対ダメって分かってるのに。

何で?

どうしてあたしは、ドキドキしてるの?

「木下?」 三浦くんが、心配そうに問いかけてくる。

そんな顔で、あたしを見ないで。

「ううん。大丈夫。」

あたしは言った。

「何で、ウソついたの?」

さっきから、質問ばっかりだな、あたし。

「別に。何か、恥ずかしかったし。」

「そっか。」

そんなに、赤くならないで。

そんなに、照れて笑わないで。

ねぇ、やめてよ。

好きになっちゃうじゃん。

ねぇ。

三浦くんは、あたしにどうしてほしいの?

どうして、そんなに優しいの?

ねぇ。

答えてよ。


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