大好きなキミへ
三浦くんが廊下に出たのを見て、あたしは

「トイレ行ってくる。」

とみんなに言いながら、後を追いかけた。

「三浦くん!」

三浦くんの背中に声をかける。

「おー、木下。」

三浦くんは、いつもの笑顔で振り返った。

「聞いてもいい?」

「何?」

「あの、昨日・・・・、昨日、何で来てくれたの?あ、愛梨が言ってたことと違ったから。」

自分でも、しどろもどろになっていると分かりながら、三浦くんに尋ねる。

「拓実でいいって言ったじゃん。」

三浦くんは、そう言って微笑んだ。

「何か、胸騒ぎ?がしたんだよ。なんか、木下危なくね?みたいな。」

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