大好きなキミへ
「あ、愛梨・・・・。」

「うち、まいるがそんなのだとは思ってなかったわ。」

愛梨は、そう言って乱暴に席を立った。

「ちょっと愛梨ー。」

楓たちも愛梨を追いかけて行ってしまった。

もう二度と話すことはないんだろうなぁ。

あーあ。

やっちゃったよ。

大事なものを壊しちゃった感じがする。

でも、そこまでショックじゃない。

だって、初めて自分に正直になれたんだから。

あたしは、もう今までのあたしじゃない。

なのに、どうして涙が出そうになるの?

どうして、こんなに悲しいの?


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