鳥籠の中の少女

どうしたんだろう

緋結が何故か、泣きながら帰って行った。



俺は分からなかった。



緋結が泣いてたのは、俺に同情してくれたのかもしれない。



そう思うけど、何で帰らなければならないのか分からなかった。



俺の周りだけ、時が止まったようだった。



其処へ、楼大の元気な声が聞こえた。



「買って来たぞー!」



その声で、俺は我に返る。



「あ、うん」



「あれ?緋結は?」



愛璃がキョロキョロと見回しながら、聞く。



「........帰った.........」



「「へ!?」」



2人同時に間抜けな声を出す。



「潤樹どういう意味だ?」



楼大は冷静だったけど、愛璃は俺の肩をガシッと掴んで凄い剣幕で怒った。



「緋結に変な事言ったんじゃないでしょうね!?緋結が此処へ来るのに、どれだけの勇気が必要だったと思ってるの!?」



「分からない。分からないんだ。俺は、俺も此処で姉を殺されたって言っただけなんだ...........」



俺が説明したら、愛璃は驚いた顔をして、それから、慌てて手を離した。
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