君がいたから
「お前何歳?」
「17」

いや、普通わかるでしょ
高2ですよ
俺高2!!!

「まぁ、それはそうか
 何でそんな金持ってんだ?」
「父と母が残したものの一つですよ」

微笑みながら先輩に向けて言葉を発した
父さんと母さんが俺に残したものは二つ
一人では広すぎる部屋と
二人が生前にためていた金

「・・・・」
「先輩は何処に住んでるんですか?」

黙ってしまったので
あわてて話題を変えようと
質問を投げかける

「え、ああ・・・・俺も、白神マンションだ」

苦笑いしながら、先輩は応える


思ってもいなかった言葉に
俺の頭は少しばかり混乱した

まさか、先輩と同じマンションだったなんて・・・

ってか、それだったら先輩も金持ちじゃん!!
ま、どうでもいいけど・・・

「帰りましょうか」
「そうだな。サインも貰ったことだし」

hahahaha
俺のサインがそんなにね~

もう、弾けやしないのにさ
そんなサインに何の価値があるのか

「行くぞ」
「はぁい」

そういわれて駆け足で部屋を出る


このときはまだ
信じていたんだよ


 




              上総・・・
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