君がいたから

そんなことを考えると
またトクンと小さく心臓がはねる


何だろう、これ・・・

「・・・お・・・青くん?」
「え・・・?」
「どうしたんです?ぼーっとして」

上総が心配そうな顔で俺の顔を覗き込む

「ごめん、なんでもないよ」
「そうですか?」
「うん、ごめんな、心配かけて」
「いいえ。あ、もうこんな時間ですね」

上総の言葉に
視線を向けると
時計は7:00を指していた

「もう、帰りましょ・・・っか」

そういった問いの上総の顔が
一瞬酷く悲しそうな顔になった

そんな気がした

「ほら、早く行きましょうッ!!」

・・・考えすぎか・・・

「ああ」


俺は短く返事をして部屋を出た

空はもう暗くなっていて
空には月と星が輝いていた

この時
運命の歯車は回り始めたんだ
そう・・・止められないものが動いた

止めれば壊れる
壊れれば止まる

どちらかが狂わなければ

止まらない
壊れない・・・
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