君がいたから
「びっくりしたよ
青くんが今にも倒れそうな顔で廊下歩いてるんだもん」
窓の外を見たまま
彼女はそう言葉を紡いだ
「私の顔見て倒れるから、びっくりしちゃった・・・」
振り向いて微笑む
長い髪が空中に揺れた
太陽の光が部屋に降り注ぐ
「すみません」
ベットの上で三角座りして
その上に顔を伏せる
「気にしないで
私も久しぶりにあえて嬉しかったし」
ずっと笑顔の彼女に
何回も元気付けられた
事故の後
心を閉ざした俺に
声をかけてくれたのは彼女だけだった
「ありがとう、ございます」
顔を伏せたまま
呟くように言葉を発する
それから、顔を上げて微笑んだ