君がいたから
ドアを開けてみた光景は
ベットに横たわって
顔に白い布をかぶっている上総
傍には先輩ただ一人
最悪の状態が
現実になってしまった
「かず、さ」
名前を呼ぶ
返事は返ってこない
「うそ、だろ?」
わかってる
頭の中ではわかってるのに
信じたくなんかない
「・・・っ」
ベットの横に膝を着く
先輩も泣いてる
俺は、涙が枯れるんじゃないかってくらい
彼女の死体にすがり付いて涙を流した
その夜
彼女の葬式が行われた
みんな、泣いていた
上総はみんなに愛されていたと実感した
そして、彼女は
その短い人生に終止符を打った