声がないのなら






あたしの頭の上から画ビョウが降り注いでいた。
チクチクと画ビョウが当たった所が痛みだす。


…痛っ





こんな事するなんて、ありえない。


 涙が出そうだ。
「あはっ、イイねー、その表情!これは皆からの怒りのしるしだから。受けとりなよっ」
満面の笑みを見せると、後ろに戻って行った。
その光景を目にした他のクラスメイト達が、顔を見合わせてヒソヒソと話し出す。

 「やばくない?」
 「これって、いじめだよね」
 「こわー」


でも
もちろん、助けてくれる人なんて居ない。



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