花霞む姫君
そうこうしてるうちに廊下にまで人が集まってきそうな予感…

「ま、あとは昨日のアレが本気だってことを念押ししにきたんだ。」

「でもあの…」

さ、さすがにきちんと返事をしなきゃ。
と思ったとたん、みすかされたように、
「返事なんてきかないよ。俺たちが一つになることは決まってることなんだから。今日、一緒に帰ろう。」

先輩が私の手を取ろうとした。


と、先輩の後ろに大きな影。

「邪魔だ。どけ。」

とドスのきいた声。

「あっ、堀内君!」

翔太だった。
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