xxxFORTUNE
改めて、麦茶をゴクリと一口。
喉を潤して、期待の目で誠を見る。
絡んだ視線に、あきらめたような笑顔が向けられて。
「…あなたがそれを望むなら」
ひょっとしたら、初めてかもしれない。
「じゃあ、仲良くしましょ!」
誠が素直に笑ってくれたの。
それに、仲良くしてくれるって言ってくれた。
これって、距離が縮まった証拠よね?
「ところで、あなたは珍しく本を持っているようですが」
嬉しさから笑顔になったあたしに、思わぬ問いかけが。
「これね、魔法の本なの。
主に使い魔について載っているわ」
本を手に取り、表紙を撫でてみせた。
「立派な姫になるためにも、がんばらなくちゃ」
いかにも勉強してますと、自慢気に話す。
だけど、
「立派な……ですか」
なんだか考え込んでる?
「誠?」
気になって名前を呼ぶと、すぐに何でもないと返事。
毎度ながら、あたしの気にしすぎ…かな?