希望という名のきみへ
降下


空が赤く染まり、日没を告げた。


「一瞬の間だ、しっかりとわたしに抱きついて離すな!」


念のため、と永遠は抱きついたわたしを紐で幾重にも自分に括り付けた。


「完全に日が落ちてからじゃ、泉を見失う。この目と感だけが頼りなのだ」


広げたシールドスキンを起用に腕に巻きつけて、永遠は躊躇なく崖から泉めがけて飛び降りた。

空気を受けて布が大きく膨らむ。

わたしは永遠を信じて、その身を完全に彼に委ねた。



それが唯一最善の方法だと分かっていたのだ。
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