神は あたしを許さない。
『お母さん?お父さん?』
ピクリとも動かずに
ベッドに手を組んで寝ている2人からは
寝息すらも聞こえなかった。
まだ幼かったあたし。
5歳だった。
何もする事が出来なくて
1人オドオド。
少し経って、お手伝いさんが来て。
『あら祐菜ちゃんおはよう。
真菜さんと祐希さんはどうしたの?』
真奈と祐希はあたしの両親。
『お母さんとお父さん、まだ起きてないの』
『あら・・・珍しいですね。
どうなさったのかしら?』
『ここで寝てるよ』
2人の眠る寝室を指差す。
コンコンコンッとノックして、寝室へ入って行った。
『失礼致します。
奥様方・・・どうなさいましたか?』
ドクン
ドクン
何だか妙に胸騒ぎがする。