Secret Garden!!〜オトコだらけの秘密の花園〜
「…遥季、ごめんね、こんな時間まで付き合わせて。」
申し訳ない気持ちでいっぱいになりながら、私は遥季を見上げた。
「あ?ここに連れてきたの俺だっつの。なんで陽依が謝るんだよ。」
照れ隠しか、乱暴な口調でそう言うと、遥季は行きと同じように黒いヘルメットを私に投げてよこした。
「さ、帰るぞ。」
遥季の黒いバイクにまたがって、私たちは帰路に着いた。
デートなんて言ったけど、きっと遥季、私を励まそうとしてくれたんだよね。
遥季の背中の温かさに、私の胸も自然と温かくなる。
…今度、何かおいしいものをおごってあげよう。
そんなことを思って、私は潮の匂いが混じる夜風を吸い込んだ。
その途中に見た、海にうつる億万の星の風景と、遥季の優しさを、私はきっと一生忘れない…──