Secret Garden!!〜オトコだらけの秘密の花園〜
…心配、かけちゃったよね。
また、みんなに迷惑かけちゃったし…。
「ごめんなさい…。」
そう言うと、たっくんが謝らないで、と笑った。
「俺が偶然三階から図書館に入るひよりんの後ろに怪しい人見つけて。追いかけようとしたら遥季と夕都まで行くっていいだして、そんで、挙げ句三年の二人もついてきたの。だからさ、ひよりんはなーんも悪くないからね?」
どこか楽しげに言うたっくんに、私はみんなを見上げる。
「…陽依は、女、なんだから。」
夕都がぽつりとそう言って私を見る。
「…え?」
私が首をかしげると、遥季がどこか気恥ずかし気に言った。
「あーっ、だから、お前は俺らに守られてりゃいいんだよ!」
「そうそう、なんせひよりんはS寮の大事な姫さんなんやから!」
「遥季、竜君…。」
…言葉にならないくらい、嬉しかった。
正直、釉梨さんのことを知ってから、ずっと不安だった。
私はS寮にいていいんだろうか、って。
だけど、今日で、そんな馬鹿な考えが全部吹っ飛んじゃった…。
『私』を大事に思ってくれてることが、痛いくらいに感じられた。
思わずあふれそうになる涙を、S寮に来てからずいぶん泣き虫になっちゃったなぁ、なんて考えながら、上を見上げてこらえた。