Secret Garden!!〜オトコだらけの秘密の花園〜
「…あ。」
遥季が何かを思い出したように、声を上げる。
「ん?」
「…今年も、あるのかな。『Pansee time』。」
「パンジー…タイム?」
遥季の言葉をおうむ返しして、私は首をかしげる。
パンジーって…
花のパンジー?
「もっともらしい名前つけてるけど、いわゆる『告白タイム』だよ。」
たっくんが眉を下げながら説明してくれる。
「へぇ…。この学園にもあるんだねぇ。」
しみじみ言うと、遥季が悪戯を思いついた子供のように楽しげな笑顔を見せる。
「…俺、今年、出るから!」
「…えぇ!?」
遥季のこの発言が、後々大変なことを引き起こすなんて、この時は思いもしなかった…──。