Secret Garden!!〜オトコだらけの秘密の花園〜
「プロのカメラマンがこんなに幼稚でいいんですか?」
「…そんなの関係ないだろ。」
…棗さんって、思ったより子供っぽい。
ほんとにあんな綺麗な写真撮れるなんて、嘘みたい…。
「あ、そういえば。」
棗さんと昼間いた庭を思い出す。
東屋の横にあった不自然な空間の正体を、みんななら知ってるんじゃないのかな…?
「あの、昼間、東屋の横にトトロに出てくる抜け道みたいなのがあったんですけど。あれって、故意に造られたんですか?」
…私が何気なく聞いたとたん、リビングがしんと静まり返った。
「あの…?」
「きっとひよりんの見間違いじゃないかな?」
すぐに、たっくんが有無を言わさずにそう言った。
「え…。」
「陽依ちゃん、デザート食べる?ティラミスなんだけど。」
「…はい。いただきます。」
これ以上は聞いてはいけない、そんな沈黙の圧力をかけられた気がして、私はそれ以上深くは聞けなかった。