ONLOOKER Ⅲ


「さっきから何、メール? 駄目だよ校則破っちゃ」
「……恋宵先輩、やっぱ最近元気ないよね」
「……もう、聞いた時に答えてよ」
「なんか聖先輩もテンション低いよね。聖先輩なのに」
「あ、そうだよね……こういう時こそ恋宵先輩を元気付けるのに張り切ったりしそうなのに意外だなーって思った。ずっと一緒にはいるみたいだけどね」
「まぁ……何とかなるでしょ」
「真面目に聞いてってば……」

真琴の下がった眉尻を見るといつも、彼は優しすぎると、直姫は思う。
他人事をここまで気にかけて、真に心を痛められるというのは、ある種の才能だとさえ思えるのだ。

そう考えていたら、真琴も言った。

「直姫のその、聞いてないのに微妙に噛み合う相槌打てるところってさ。ある種の才能だと思うよ」

そんな呆れ顔も、もう恒例だ。

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