スペシャルバカノノビシロ
激しい怒りによって目覚めました
「おいおい龍太郎」

龍二は屈託なく笑う。

「何怒ってんだよ」

程なく彼は、龍太郎の視線が足元のプリンの容器に注がれている事に気づく。

「ん?このプリン…食っちゃまずかったか?」

さして反省の色もなく口にする龍二に。

「っっ!」

龍太郎は右の拳を突き出す。

「マジかよ龍太郎」

不意打ちにもかかわらず、容易くその拳を片手で払う龍二。

「何も殴る事ぁねぇだろ。プリンじゃねぇか」

「それぁ只のプリンじゃねぇんだよ…なかなか手に入らねぇレアものなんだよ」

龍太郎の顔に、怒りが露わになる。

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