愛を抱きしめて
「ちょっ…。やめて。」
「は?いまさらなに?泣いたって無駄だよ。」
バンッと大きな音とともに、私はその場に倒れこんだ。
「やだぁ!安曇きったなーい!私らがあんたを綺麗にしてあげる。」
「そのくさった心もな」
そう言うと2人は清掃ロッカーからモップを取り出した。
「いや…。やめて…。」
私の声は届くはずはなかった。
トイレ中に響く笑い声。
「おい、安曇。お前さあ学校くんのやめたら?」
「あははー!傑作だゎー。もう、いっそ死んじゃう?」
2人の力が強くなる。私の体に激痛が走った。
気付けば気を失っていた。
目覚めたらもう2人はいなくなっていた。
制服はびちょびちょ、髪もびちょびちょ。
2人に言われた言葉が心に残る。
「あはは…。最悪だよ。」
この日私は思いっきり泣いた。
そして、リストカットをはじめた。