キミニアイヲ.
「よくそれでうまくやってこれたね」


「うまくやってこれてれば、そんなに落ちこぼれたりしないって」



楓は煙草の煙をくゆらせながら自嘲気味に笑った。



「最初は意外とうまくやってけると思ったけどな…俺も母さんも」



何かを考えるような、過去を思い出しているような…伏し目がちな横顔。

莉子はそんな楓をただ見つめる。



「見ちゃったんだよね」


「何を…?」


「兄貴と母さんがキスしてる決定的瞬間」



──えっ!?



「き……キス!!??」


お兄さんと…お母さんが!?



「そう、見たくもないラブシーンを見ちゃったわけ」


「嘘……」



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