続・狼彼氏×天然彼女





―修夜★side―




今まで、これまで、この俺が生きてきた18年間の中で


嘘をついたことは数え切れないほどあった。


何十回も何百回も


嘘は腐るくらいにつきまくった。



めんどくさい女を離すために

可愛くて手に入れたい女を落とすために



嘘はついた。かなりついた。



だけど、だけど初めてだった。



「俺はこれからも、もちろん今までも、実紅ちんを大事な友達って思ってるよ」



自分で決めたことなのに



今まで数え切れないぐらい嘘をついてきたのに



………っ。



こんなに嘘をついて胸が締め付けられたのは初めてだった。



そっか。と笑う君が



愛おしくて、可愛くて

思わず抱き締めたくなる。



だよねー。と笑う君を


悩んじゃったよ。と苦笑いする君を




「友達だもんね」




そう言う君を



やっぱり俺は好きなんだ。



今日も俺は脇役で



「じゃあね、実紅ちん。舜とゆっくり仲良くやってな」



愛しい君と離れなきゃならない。



―修夜side終わり―



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