お隣サンは元彼クン
言えばいいのに。何で言えなかったんだろー。しかも後からなんて、ますます言うと変だろうし…マジどーしよ…とほほだよ。


それから、かなり自己嫌悪に陥った私だった。


そんなこんなで長い長い一日が終了した。

明日からどうなることやら…今日はなんか眠れそうにない。
眠れそうにない。
眠れそうに…
ね…む………


ピピピっピピピっ
ガチャン
AM7時半。
めっちゃ眠れてるし。


そんなもんか。あたしは。
司の弁当を作り、いつもどうり8時すぎに司を会社に送りだした。
全くいつもと変わらない風景。拓と遊んで。茶わん洗って。
洗濯物を干そう…と思ってベランダに出た瞬間、となりの部屋のベランダの窓も開いた。
なんとなく動きがとまる私。タバコに火をつける音がして、けむりが、ふあふあと、舞い上がるのが見える。
変な感じ。
朝の同じ風景の空を薄い壁越しに柊二と見てるんだ。あたし…


動きを止めてるのも変だし、とりあえず洗濯物を干す私。タオルを3枚干し終えたトコで、隣のベランダの窓がしまった。
柊二はタバコを吸う時ベランダに出る事がわかった。
その日の空はすごく青く澄んでいた。
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