ありえない彼氏
翔太は私が返事をする前にとても寝起きとは思えない力で私の腕を引くと、そのままベッドの上に寝かせる。


一方、胸の高鳴りが最高潮にまで達した私は頭がトリップしていて。

気づいたらベッドの上で、翔太に馬乗りにされている状態だった。


「…う、ぇ…?」


すぐに状況が飲み込めず、ポカンとしてしまう。

翔太はそんな私を見てクスッと笑った。


「ねぇ由香……。さっきの“俺の気持ちを優先していい”って本当…?」


私の髪に指を通しながら耳元で甘く囁かれる。

「…お、起きてたの…?」


おずおずとしながら聞くと、にこっと笑い、返事の代わりに優しく唇を塞がれた。

まるで『そうだよ』と答えるように。



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