鬼に愛された女


「あの鋼様、今誰来ましたか?」


御簾の向こうで主の妻が、遠慮がちに尋ねてきた

「……いえ。誰も来ていません」


うそをついてしまった


でも仕方がないこと


「そうですか。すみません、迷惑をかけてしまって」


「……いえ」


どうも調子が狂う


頭領の妻だからか?


わからない……


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