炭坑の子供たち(2)
 放課後は

その日悪さをして見つかった者達が、罰当番と言って

教室の掃除をしなくてはならなかった。

みんな、何かしら悪さをしているので

見つかった者だけが、運が悪いのである。

廊下を濡れぞうきんで拭くにしても、自分のクラスの前だけでいいのに

面白がって、廊下の隅から隅まで

ぞうきんがけをしながら、早さを競い合ったり

ヌカの入った袋で、廊下や柱をピカピカに磨いたり

窓のさんをまたいで、ガラス拭きをしたり

忙しく動き回っているのを

他の生徒達は、クスクス笑いながら、家路へと向かっていた。

しかし、友達や幼な馴染みは、頼もしいもので

早く一緒に帰りたいから、他のクラスでありながら

掃除を手伝ってくれたものである。
< 43 / 50 >

この作品をシェア

pagetop