恋人 × 交換!? 【完】
(…………)
真っ白だった。
私のファーストキスの味は、頭のなかと同じ、真っ白。
「オマエが」
目の前の奏がいった。
するするっと腰の後ろに右手が回されて、抱き寄せられる。
「『さよなら』っての取り消すまで、やる」
顔が、斜めを向いて近づいてきた。
わっ、と油が跳ね飛んできたときのように目をきつく閉じたとたんに。
――チュッ。
「……んっ」
二度目の感触。
今度は、ハッキリとわかった。
キス、してる。
私の唇が、奏とキスしてる。