先生とあたしの子育て〜愛する家族〜


【理人】


「パパ~」

「すみません、櫻井先生…」

教室に入って来たのは、横澤先生と姫恋だった。

「姫恋!?おばあちゃんといたんじゃ…!?」

「んとね。ひめこ、おばあちゃんといたんだけど…おばあちゃん、お仕事に行っちゃった」

「…時間がなさそうな様子だったので、私が預かったんですが姫恋ちゃんが『パパの所に行きたい』と言うので…」

姫恋と横澤先生が説明をしてくれる。




…ああ、そうか。


お袋も朝から仕事で、お義母さんも「卒業式が終わったら仕事に行く」って言ってたっけ?





「そうですか…すみませんでした。ご迷惑おかけして…」

「いえいえ、気にしないでください。じゃあ、私はこれで…」

「はい、ありがとうございました」

そう言って、先生は教室を出て行った。

「ああ~最後の最後にやってくれるな。お前の『家族』は…」

剣人が言う。

「本当にな」

俺は姫恋を抱きかかえながら言う。



< 250 / 304 >

この作品をシェア

pagetop