先生とあたしの子育て〜愛する家族〜
【理人】
「パパ~」
「すみません、櫻井先生…」
教室に入って来たのは、横澤先生と姫恋だった。
「姫恋!?おばあちゃんといたんじゃ…!?」
「んとね。ひめこ、おばあちゃんといたんだけど…おばあちゃん、お仕事に行っちゃった」
「…時間がなさそうな様子だったので、私が預かったんですが姫恋ちゃんが『パパの所に行きたい』と言うので…」
姫恋と横澤先生が説明をしてくれる。
…ああ、そうか。
お袋も朝から仕事で、お義母さんも「卒業式が終わったら仕事に行く」って言ってたっけ?
「そうですか…すみませんでした。ご迷惑おかけして…」
「いえいえ、気にしないでください。じゃあ、私はこれで…」
「はい、ありがとうございました」
そう言って、先生は教室を出て行った。
「ああ~最後の最後にやってくれるな。お前の『家族』は…」
剣人が言う。
「本当にな」
俺は姫恋を抱きかかえながら言う。