先生とあたしの子育て〜愛する家族〜
美羽の自宅。
俺はなぜかここに来てしまった。
「剣兄、どうじたの?くるみちゃんとなにかあった?」
11歳の美羽に心を見透かされていた。
俺は椅子に座ったまま、美羽を無言で抱き寄せた。
「剣兄!?」
「ごめん、少しこのままでいさせて…」
「うん、いいよ…」
そう言って、美羽が俺を優しく抱き締め返した。
…くるみの言う通りだ。
俺は美羽のことが誰よりも大切で…
誰よりも好きだ。
もう、自分の気持ちに正直になろう。
いつか、『大人』になった君へ想いが届くように。
俺は永遠に君に恋する。
End