先生とあたしの子育て〜愛する家族〜


「んで、どうした?美羽」

「あっ、うん。今日も佳菜の所に行くんでしょ?」

「ああ…今あいつを1人にするにはいかないからな…それがどうかしたか?」

「あっ、いや…今日一緒に行っていい?」

「それはいいけど…大丈夫か?」

「うん。母さんには『ちょっと遅くなる』って、メールしたから大丈夫。じゃあ、玄関で待てるから」

「わかった。あ…ちょっと待て、美羽」

準備室を出ようとする美羽を呼び止めあるモノを渡した。

「理兄、これは…」

「俺の車の鍵だ。今の時間なら駐車場に誰もいないと思うから車に乗って待ってろ。でも…誰にも見つからないようにしろよ~」

「はいはい、わかりました。先生~」

美羽はちょっと適当な返事をして、準備室を出た。



…大丈夫か?あいつ…




< 53 / 304 >

この作品をシェア

pagetop