BLACK

snow



「よーしよしよし」


お兄さんは私の頭を撫でてくれた。


甘いチョコレートがおいしくて。


今日起きたことが悲しすぎて。


涙が溢れ出た。



────


「きゃ───!!!」


すごい悲鳴で体が動かない。


何が起きたの?



「ももちゃん…何かあった──」


-ドンッ


「イタッ」


ももちゃんが私を押し退けて外に飛び出したようだ。


あ、杖…


尻餅を着いた拍子に杖が手から離れてしまった。


「杖…杖…」


手探りで杖を探す。


「…ないよぅ」


這いながら指に細長い、硬い感触。


杖だ!


と同時に、すぐ隣に柔らかいふっくらとした、暖かいモノ。


「…なに…」


触ってすぐに手を引っ込めた。


ヌルヌルした感触。


何これ…。



そういえば、この臭い…


< 34 / 43 >

この作品をシェア

pagetop