消えた一億
数日後、エレンは再びジャックのもとを訪れたが、前回と同じ結果だった。



さらに数日後も同じ結果だった。


最後にかわした言葉が、

「じゃあ、私はこれからどうやって生きていけばいいの?」


「どっかに住み込みでもして働け」



こうして、エレンは否応なしに現実をみた。


そして彼女は、失意の内に、アントワープを去った。
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