冬うらら~猫と起爆スイッチ~

 しばらくして。

 ばっ!

 いきなり、彼女の身体がひきはがされる。

 カイトの強い両手が、メイの肩にかかっていた。

「行ってくる…」

 苦しそうに顔を横に向けたまま。

 たかが会社である。

 なのに、彼はまるで戦地に赴くかのような顔をしていた。


「いってらっしゃい…」


 だから。

 メイは。

 ネクタイを結んだ。


 それが、メイの一番幸せな仕事になったのだった。


 冬も。春も。夏も。秋も。


 とにかく――ずっと。



--終--

Special thanx
Tenko & ROM
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