不完全な完全犯罪・霊感探偵瑞穂誕生
「みずほに聞いたんだ、保育園時代のオムツ事件。みずほね、運命の人だって言ってた」


「運命の人!?」


「そうよ。瑞穂君地区対抗の運動会の時キスしたんだってね? みずほ本当はビビって来たんだって」


「えっ!?」
初耳だった。

まさか……まさか!?

みずほにそんな風に思われていたなんて……


「でも……気が付いたらビンタしていたって」


(――うん……
そんな事もあったな)

俺は、みずほに叩かれた方の頬を触っていた。


どうしても解らなかった事が……
今明るみになる。


(――やはり俺は……
本当にみずほに愛されていた)


(――この恋は……
独りよがりではなかったんだ)




「みずほね。ビンタした後で、物凄く衝撃受けたんだって。そして気付いたんだって、ずっと意識していた事を」


「でも……その後も俺、ずっとビンタされ続けていたけど」


「恥ずかしがったみたい。みずほも女の子だからね」

有美がみずほの恋を語ってる。
俺は心地よいおとぎ話を聞いているかのように、うっとりとしていた。
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